(アニメ感想) ひぐらしのなく頃に 第23話 「罪滅し編 其の弐 還る所」

「ひぐらしのなく頃に 解」オリジナルサウンドトラック




リナの裏の顔を知ったレナ。しかし、さらなる衝撃が彼女を襲います。リナは悟史の叔父と共謀し自分の父親から大金をせしめようとしていたのです。そして、ダム工事現場跡のゴミ山・・・。ここは彼女の秘密の隠れ家、誰もこない、誰も知らない場所。しかし、そこにリナの姿がありました。自分を拒否し続けるレナに、彼女は最後の手段を講じようとしているのでした・・・。レナって天然癒し系だと思っていたのですが、とんでもない女狐でしたね(苦笑)。想像以上にしっかりもの、いやちょっと油断ならないと言うべきでしょうか?父親の書斎の金庫の暗証番号もちゃっかりしっているし(普通家族にも言わないですよね?)、通帳の残高もチェック。天然と見せかけ裏では巧みな計算を巡らせている彼女の狡猾な一面を見た気がします(苦笑)。

しかし、レナの父も哀れですね。奥さんにも裏切られ、新しく出来た女には騙され、散々貢がせたあげくに最後は根こそぎ財産を奪われることになるのですから。救いがないと言うのはこの事です。通帳の残高は思わず、レナと一緒に計算してしまった・・・えーと、193万まで計算したところで途中で分からなくなってしまったのですが300万以上はすでに貢いでいますね。これはヒドい・・・。

学校にて「レナは日々は幸せそうでいいよなあ~」と圭一。何気ない一言ですが、この言葉が彼女を傷つけている事など圭一は知る由もないのでしょうね。人間誰しも生きている以上は、何かを抱えているものです。それはレナも例外ではありません。圭一達の前では幸せそうな顔を装っていただけなのですね。心の中では色んな葛藤もあるだろうに・・・。「気づくだけだもん・・・幸せな日々が有限であることに・・・」そんなレナの言葉は妙に説得力があります。

繊細な心に日々突き刺すつらい現実、それは彼女の心に小さな気づきを与え続け、その人生観に大きな影響を及ぼしています。これは、もちろんいい面も悪い面もあるのでしょうが・・・。

リナとレナの化かしあい。リナの初登場時に感じた違和感はこれでしたか。レナはリナに対して表面上は、愛想を良くしてますがどこか一定の距離を置いてるように感じたのです。あの時は、まだリナの裏の本性には気づいてなかったはず、父親の前に現れた愛人に対して娘が当然持つ、負の感情。しかし、鋭いレナのことですから、それ以上に、リナの心の裏を本能的に感じ取っていた部分はあるのかもしれません。そして、今彼女の本性と目的を知った以上、本格的な駆け引きが始まろうとしているのです。

再婚なんて絶対に許さない!」そうはっきり言い切るレナに対して、リナは今までの好意的な口調から一変、本音をぶちまけ始めます。「私もあんたがキライだった」、さらには「舐めんなクソガキ!ガタガタ言わされたいか!」と凄む始末。そして、最後はとっておきの切り札と言っていい言葉を吐きます。「私、妊娠しているの・・・」。既成事実を作ることで・・・と言うパターンはよくありますが、リナの場合最初から金を巻き上げることが目的ですから、実際に妊娠をしているかどうかも怪しいものです。しかし、その言葉はレナの心に深く突き刺さります。「ウソだ!!!

リナに彼女の企みの全てを知っていることを話すレナ。するとリナは最終手段に打って出ます。そう、殺しです。しかし、ここからレナの反撃が始まるのでした・・・。誰もこない、誰も知らない、レナだけの秘密の場所・・・。泣こうが、叫ぼうが、あがこうが・・・きっと誰も見つけてくれない・・・。

ちょっと気づいたのですが、このゴミ山と言うのは、レナの荒廃した心象風景そのものですね。「ここは誰もこないし」と言うレナの言葉は、彼女自身が人に対して決して心を許さないことを示しているような気がします。「誰にも何も聞こえない」これは彼女自身の心の叫びが他人に届くことがないことを意味しているのではないでしょうか?ゴミ山に体も心もうずめて、他人をひたすら拒否し、自分だけの居心地のいい空間に埋没していく・・・。しかし、リナがその空間に立ち入ってきたのです。自身が最も忌み嫌う人間が・・・。それだけでも、強烈な拒否反応を起したくなるのことでしょう。レナがリナ殺しの凶行へと駆り立てられるのは、当然の成り行きとも言えるのかもしれません。例え、リナの方から仕掛けなくとも・・・。

レナの復讐は止まりません。リナ殺しの後、悟史の叔父・鉄平をゴミ山に呼び出し、必殺の大鉈で瞬殺鮮やかなその手口は、殺し屋の素質アリです(苦笑)。本当はこんな殺しなんかしなくても、葛西に言ってちょっと脅しをかけてもらえば、リナも鉄平もレナの父親から手を引いただろうに・・・。葛西の活躍が見られなくなって残念

さて、尺が足りなかったためか唐突に場面が変わります。罪滅ぼし編冒頭のあのシーンですね。殺しの全てを圭一、魅音、沙都子、梨花に告白するところです。「この方法しかなかった」と話すレナに「何で信じてくれなかったんだ・・・」と涙を流す圭一。仲間を話しても仕方がない・・・全ての苦しみを一人で抱え、心を痛めながらも凶行に走らざるを得なかった、そんなレナに対する非難と抗議、そして哀れみの涙です。

しかし、圭一は、レナの起した行動の全てを受け入れることを宣言します。その上でどうするかを一緒に考えていこうと言うのです。これに同調する仲間達、まさしく、これは運命共同体なのです。仲間の優しさに触れ、涙を流すレナ。彼女が初めて人を受け入れた象徴的なシーンだと思います。そして、彼らはバラバラとなった死体を裏山へと隠し、明日からは今日起こったことの全てを、忘れることを誓い合うのでした・・・。

そして・・・綿流しの夜へ・・・。不気味に笑う大石が怪しいですが、これはレナ達が怪しいと睨んでいると見ていいのでしょうね。今まではどの惨劇も止めることが出来なかった彼が、こんなところで活躍しなくてもいいのですよぉ~ニパー(笑)。まあ、彼の能力からすれば、せいぜい子供の稚拙な犯行を暴くことぐらいしか出来ないでしょうからね・・・。

ここからさらなる惨劇が続くことが、予想されますね。このまま爽やかな友情物語で終わるとは思えないので、ちょっと鬱です。仲間の関係が破綻し、最後に迎える悲劇と言うのがこのアニメらしいラストなのでしょうが、最後ぐらいは救いは欲しい・・・いや、せめてそう思える余地は残しておいて欲しいなと思います。次回に期待です。

TVアニメーション「ひぐらしのなく頃に」サウンドトラック


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