(アニメ感想) 天保異聞 妖奇士 第18話 「漂泊者の楽園」

天保異聞 妖奇士 一 (完全限定生産)




山崎屋へと潜入した往壓達。しかし、そこに妖夷が現われる。構える往壓達・・・そして異界が出現した。そこより現われたのは、アビの姉ニナイ。ニナイは妖夷と連れ異界へと帰っていくのだった・・・。山崎屋の話しでは、古き民達こそ国津神の末裔なのだと言う。しかし、機の民であるマスラオは、それをきっぱり否定しました。我々は、たまたまそこに生まれて、ただ生きるのに必死なのだと・・・。実際その通りであると思います。ただ、彼らがそういう生き方を選ばざるをえなかった理由が、きっとあるでしょうね。なぜ彼らが古き民と呼ばれているのか?何となく想像は出来ますが・・・しかし、そういう意味では「ここでないどこか」を探している往壓達と、彼らは似ていると言えるかもしれませんね。

ニナイは自らが望んで、於偶の妻となっていました。そう、於偶は彼女が作り出したもの。そして、山崎屋にいた妖夷はニナイと於偶の間に産まれた子だったのです。この事実はアビに大きな衝撃を与えます。そして、この後アビは再び姉・ニナイと対峙することになるのでした・・・。

アビ達古き民が国津神などではなく、蝦夷であったという事実。まあ、名前や古き民という言い回し、そして街から離れ暮らしていると言うところから、予想はしてましたが・・・ともかく、彼らは産まれついての流民などではなかったのです。

そして、再びニナイがアビの前に現われます。ここは、異界・・・甘美な世界への誘い、そしてニナイの声が響き渡ります・・・。なるほど、心から望むものを具現化する・・・これは、往壓が異界の力を借りて雲七を産み出したのと、同じようなものであると考えるべきでしょうか。結局ニナイも、往壓と同じく逃避の手段として於偶を産み出したのです。

異界は人を堕落させる存在なのか?異界に苦しみはない・・・そう、苦しみあがく、これこそ人が生きている証と言えましょう。仮にそれが存在しない世界があるとしたら・・・それは、死の世界意外にありえません。往壓は、ニナイはすでにであると言いました。鬼とは、人間の霊魂を意味する言葉でもあります。そうすると、まさしくニナイは、この世の者でない存在と言えるでしょう。

そして、死者と化したニナイが目指すものは、イザナギとイザナミによって作られる新世界なのか・・・。ちなみに、古事記によるとこの二人は兄妹でありました。ニナイとアビも姉弟(血の繋がった者同士であるか不明)。ニナイは、堕落を共有しようとアビを誘惑するのです。しかし、それは往壓によって阻まれます。

ところで、往壓はニナイとどこかで会った事があるような気がすると話してましたが、それはやはり異界での事かもしれません。ここの住人と一つになったこと経験もあるとの事ですが、まさかニナイと!?(苦笑)。

ニナイがこの世界へと送り込んだ妖夷は、未だ人を誘惑し続けます。ニナイが残した呪い・・・そうそれは死への甘い誘惑なのか・・・。停滞する思考、それはすなわち滅び(死)へと繋がる道であると私は思います。妖夷の肉や異界に魅せられる人々はそれに捉われるあまり、どこか正常な思考を奪われてしまっているように思えるのです。現実世界で適合し、生きていく事を拒否した彼らは、心も肉体もただ彷徨い続ける本当の意味での流民と言えるでしょう。

しかし、アビはこの世界で生きていくことを選びました。どこにも帰る場所がないから探し続ける・・・それは決して「ここではないどこか」ではなく、「ここにあるどこか」。進み続けるアビに幸あらんことを・・・そんなわけで次回にも期待です!

天保異聞妖奇士 1 (1)


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