(アニメ感想) 天保異聞 妖奇士 第22話 「帰ってこないヨッパライ」

天保異聞 妖奇士 あやかしあやし 二




再び江戸市中に妖夷が現われた。水を酒へと変えるその妖夷・・・水虎と言う。奇士達は、その妖夷と戦うため出動する。その頃アトルは吉原で一人の武士と出会っていた・・・。水を酒へと変える妖夷。その味はまた絶品のようで、妖夷の味もほのかにするそうです。酒のシャワーを浴び、すっかりとほろ酔い気分となった妖士達。宰蔵は酒乱の気があるな(苦笑)。とは言え、往壓意外は二日酔いだと言うのに、一人元気な彼女はなかなかの酒豪と見た。

水虎を河へと追いやるため、水道の水を関止める妖士達。これは、小笠原の発案。河から海へと流され・・・「これで!」と、一瞬勝ち誇ったようににやつく小笠原でしたが、残念無念!!水虎は河に流されるどころか、大量の水を吸収し巨大化・・・。「おっきくなりました」と宰蔵・・・年端もいかない少女に言わせるセリフかこれは?(汗)

さて、一方のアトルは吉原で一人の武士と出会います。その男、藩の不祥事の責任を負い、切腹を命じられることになっていると言う・・・。最後の宴と、この地へとやってきたその男の表情には、死への恐怖と罪なき罪を被ることへのやりきれなさがにじみ出ているのでした。男を見つめる、アトルはどうしてもその不条理に納得がいかず、ある行動へと出ます。

アトルの疑問や怒りは、当然のものであると思います。既成の概念や体制に対する反抗、そしてそれに対しての行動は、決して彼女にとって無意味なではないでしょう。不思議なのは、あれほど異界への逃げを普段口にしている彼女が、現状と向かい合い戦おうとしているその姿です。これこそ、今を生きると言う事に他ならない。アトルはそのことに気づいているのでしょうか?

酒に酔い暴力を振るう父親を、それは父親ではないと思い込むことで精神の安定をはかる。そんな少女の弱い心が産み出したのが水虎。そして、その少女ならば異界の道を開くことが出来ると言います。アトルへ狐の悪魔の囁き・・・この世界にいたくなくなるように少女を絶望させ、異界の扉を開けと・・・。躊躇するアトル、それに対して苛立ちついに魔物の本性を見せる狐。そして、アトルは・・・。

面白いかこの世は?」涙を目に溜めた、静かなるアトルの問いかけ・・・。そこには現実と向き合い、その葛藤と戦っている少女の姿がありました・・・。

男が最後にどこか満足気な表情を見せていた事をアトルは知りません。雲七ではないですが、これは決して答えの出ないこと。もちろん、だからと言って考えることをやめると言うのも違います。それこそが思考の停止に他ならないのですから。

この世にいる理由なんてない・・・」狐の言葉でありましたが、これには少し合点がいった部分がありました。つまりは、往壓もアトルも本当のところ、異界探しをしているのではないと・・・彼らは生きる理由を探し求めているに過ぎないのです。しかし、生きる目的を無くし漂い続けるだけの魂ならば、それは死んでいるも同然。異界が生と死、そのどちらでもない場所とするならば、すでに往壓やアトルの住むその世界も十分異界であると言えましょう。結局、それは彼らの思い一つでどうにでも変わる世界なのです。

いやあ~しかし、今回はギャグのテンポが非常に良かった。この独特のセンスに作品の色が良く出ていたと思います。シリアスとギャグのバランスもいい感じで、とても楽しめました。せっかく作品の良さが出てきたと言うのにも関わらず打ち切り決定・・・非常に残念です。最近の作品の中ではめずらしく、深いテーマ性を持っていたのに・・・。しかし、最終話までの数話その展開に期待しましょう。

天保異聞 妖奇士 一 (完全限定生産)


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