(アニメ感想) マクロス FRONTIER 第22話 「ノーザン・クロス」

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フロンティアの人々のバジュラへの憎しみが一気に燃え上がる。アルトやルカも自らの憎しみを抑えきれず、新型兵器を使用しバジュラを全滅させることのみを考えていた。しかし、三島の陰謀を探るオズマは、真の敵は何かに気づき始める。そしてシェリルは以前とは違う気持ちで再び歌を歌い始めた・・・。



湧き起こるは後悔の念、燃え上がりは憎しみの念・・・アルトは一体どこへ行く・・・

新型兵器(フォールド爆弾)の完成によってバジュラと戦える事を確信したアルト達・・・。だが、ミシエルが死に、ランカが去り、ナナセが目を覚まさない・・・。もしこの新型兵器がもっと早くに完成していれば・・・そんな風に考えれた時、アルト達はなんともいたたまれない気持ちになるのでしょうね。

ルカは、ナナセは目を覚まさないほうがいいと言いました。あれほど想っていたランカがバジュラの元に向かったと知れば、大きなショックを受けるだろうと考えているからです。


しかし、その思考はどうにも後ろ向きで、逃げに入っているように思えますね。彼がナナセを愛しているのなら、なぜ事実と向き合い共に乗り越えようとしないのだろうか?

まあ、この辺りの逃げの思考はアルトにも共通している部分でありますね。相変わらずはっきりしない意志・・・それは、人生についても、そして恋愛面でも言えることですが・・・。

その一方で、絶望的な状況の中一人立ち上がった、強い女性もいます。そう、シェリルです・・・。彼女は歌うことの意味を自分なりに見い出し、そして再び舞台に立っていました。その歌声は未だ衰えることなく・・・やはり、確かに信じられるものがある人間は強い。

今回は、心迷える者と何かを決意した者との対比・・・まあそれはすなわち、アルトが色んな取り残されつつある事を意味していたのですが、最近はアルトに対してイライラさせらることも多かったので、いよいよ彼に大きな選択を突きつけた事は、物語的にも良かったのではないかと思います。


シェリルに与えられる新たな役割・・・彼女はランカの代わりなのか?・・・

ルカより突きつけられた、あまりにも残酷な現実・・・V型感染症に冒されたシェリルの体はすでに手の施しようがなく、後は死を待つだけだと言うのです。

しかし、「そんな状態だからこそ出来ることがある・・・」そう話して、近い死が迫っている人間に対してバジュラと戦う前に歌えと迫る、三島はやはりエグい男です。

まあ、これはルカも同じで、ミシェルが死に、ナナセがああなってからの彼というのはどんどん視野が狭くなっている気がしますね。それが何を意味しているか・・・おそらくその先には破滅しか待っていないのではないだろうか?ルカは早くそこの事に気づくべきなのです・・・。


さて、せっかくもう一度新たな気持ちで舞台に立つことを決意したというのに、目前に死が迫っていることを告げられシェリルの心は、また揺らぎます。そして彼女が抱えるそうした閉塞感が、「私には歌しかない。それだけが私の生きた証」という悲壮なる決意を生み出しました。それは、まさに彼女にとっての「覚悟である」とも言えるでしょう。

だが、その覚悟の裏で惑うもう一つの心・・・アルトはその心の揺らぎを見抜いてました。それがアルトの抱擁へと繋がったけですが・・・どうにもこの二人を見ていると傷のなめ合いに見えて仕方がない・・・。その一番の原因は、アルト自身がはっきりしないからでしょう。そもそも、家の問題を解決していないですしね。


歌わずにはいられない」はシェリルの言葉でした。しかし、あの時と今の彼女では、同じ言葉を言ったとしてもそのニュアンスは微妙に違っているように私は思えるのです。

以前の彼女は大きな輝きを放ち、歌うという行為は彼女自身を示す表現方法、すなわち自身の開放にも近かったように思えます。そこには大きな開放感と、そしてその歌を聴いてくれる者達との一体感のようなものが味わえたことでしょう。まさに、歌わずにはいられなかった・・・。

しかし、今はどうでしょうか?死も近く、とにかく自身の生きてきた証というものが欲しい・・・。人々のために歌を歌うことは、死を間近に控えた彼女にとっての最後になるかもしれない、大きな意味のある仕事です。しかし、その覚悟は、もう自分にはそれしか残されていないのだという、非常に狭められた選択肢の中での決断であり、そうこれもまた「歌わずにはいられない」なのです。ただ、前者とはやはりニュアンスは違いますね

つまり何が言いたいかと言うと、アルト自身は後者の状態のシェリルに大きな共感を覚え、それはなぜかと言うとある意味、自身の陥っている状態と似ているからであろうと言う風に映るのです。

彼が空を選んだのは、「母親が憧れていたから」なんて話してましたね。病気で家から外に出る事があまりなかった彼女は、おそらく幼い頃のアルトと境遇が似ていたのでしょう。

家に縛られ、そして父親は早乙女家の跡継ぎとしてのアルトしか見ておらず(アルトの思い込みかもしれない)、そんな環境において閉塞感を抱き続けてきた彼の目が、空に向いていったのは理解出来るところです。

しかし、これまでも何度もミシェルから指摘があったように、それは一つの逃げでもあるし、今もまだ父親との対峙を果たしていない彼はまだ逃げ続けているのではないのか?

だから、そんなアルトとシェリルが寄り添うことは、決して二人のためにはならないと思えますね。それこそ、不健康な依存であると・・・。また、自身の将来についても、そして恋愛についても何一つ選んでいない彼にはどうにも共感を覚えにくい・・・そこは残念でした。


グレイス、三島の目的・・・そして、バジュラとは一体何なのか?

いやあ~しかし、SMSのメンバー達の反逆の決意は、なかなかに熱かった。三島が新大統領に就任し、SMSは改定され新統合軍へと編入されることが決定している・・・。しかし、ジェフリー艦長やオズマはそれを拒否しフロンティアを離れることにした・・・。

この一連のシークエンスは、未だ迷いの中にある主人公・アルトとの対比として描かれ、我々を最高に爽快な気分にさせてくれましたね。そして、オズマがアルトに選択をつけつきたシーンも良かった。

やはり、オズマという存在はアルト、そしてランカにとって必要でした。以前の死亡フラグを見事に跳ね返してくれたことは、とても意味のあることであったわけです。


ところで、グレイスはブレラとランカがフロンティアを脱出するのを黙って見過ごしましたが、これに関しては彼女なりの算段があってのものだったということが、ラストに判明しました。


新クィーン(?)であるランカがある種の帰巣本能から(これも定かではないです)、バジュラの母星を見つけ出すことは知っていたのです。そして、その時を待っていたということ・・・

で、三島の目的は恐らく、このバジュラの母星を人類の安住の星にするつもりなのでしょう。そのためには、バジュラ滅ぼさねばならない・・・そしてグレイス達も邪魔だということです。もっとも、三島の計画はそのうちグレイス達によって握りつぶされてしまうでしょうけどね・・・。

ここで、気になるのはグレイス達の目的です。う~ん、未だこの時点での考察は難しい・・・。まず「プロトカルチャーですらなし得なかったこと」というのが何なのか?ですね。それがバジュラの母星を見つけ出すことなのか?それとも、その先の何かなのか?

私の以前の考察では、バジュラとはプロトカルチャー、もしくはそれと同等レベルの知性を持った異星人が作り出した存在であると考えました。

プロトカルチャーは、元々地球にいた原住生物を遺伝子操作して、人類を生み出しましたが、それと同じくバジュラの母星にいた原住生物になんらかの遺伝子操作をしてバジュラは生み出されたものではないか?

バジュラとは、この広大な宇宙で生物が進化し生き抜くための、人類とは別のもう一つの可能性ではないかな?と思っています。

以前にアルトがこの宇宙で生き残るのは、人類か?バジュラか?なんて話してましたが、これを聞いた時、私はダーウインの進化論の「自然選択説」を思い出したのです。

環境の適応には固体同士の生存競争が重要な役割を果たす・・・宇宙という環境に適応するのは人類か?バジュラか?そして適応出来なかったものは、当然淘汰されてしまうのです。

また、「共進化」という説もあり、これはある種がもう一方の種に選択的圧力を及ぼし、それによってそれぞれの進化に影響を与えるというもの。

例えば、人類の兵器の使用はバジュラに急速な進化をもたらしました。一度使った兵器に対して、彼らはそれを無効化する術をつけ進化しましたからね。一方、人類の文明もこれによって急速な進化を促されることとなりました。進化するバジュラに対して新たな兵器の開発を迫られるわけです。そしてフォールド爆弾が完成した・・・

このように、相互に作用しあってた短期間の間に急速な進化を遂げることになる・・・まあ、地球上の生物の場合、それは長い年月によってなされてきたことなのですけどね。

仮にブロトカルチャーがバジュラを生み出したのだとしたら、バジュラと人類の遭遇がこのような結果を生み出すことは想定していたように思えますね。


ただ、このように両者が争うことを嫌ったのがランカの母だとしたら・・・。おそらく彼女はランカになんらかの改造を施しているのだと思いますが、それはバジュラと人類が共生出来る可能性を示そうとしていたのではないかと考えています。

そして、バジュラは知能がないに等しくそれを操っているものがいるという可能性・・・もしかすると、それがクイーンと呼ばれるものではないか?

ですから、シェリルの命が救われるとしたら、それはランカという存在が大きなヒントになっている気がしますね。彼女の中にV型感染症のウィルスが存在しているようですし、もしかしたらその抗体を持っているかもしれませんね。


以上私の妄想でございました。どのような展開になるにしても、マクロスという作品性を鑑みた場合に、意味のある内容にして欲しいですね。未だに作り手が我々に何を伝えたいのか?明確に伝わるものがありません。これではドラマが盛り上がらないです。

とにかく、早くにアルトには家の問題を解決してもらいたい。中途半端な気持ちで、何かをなせるはずもないのですから・・・オズマの言葉を噛み締めて欲しい・・・次回にも期待です。


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