(アニメ感想) 喰霊-零- 第9話 「罪螺旋 -つみのらせん-」

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三途河に襲われ、倒れた黄泉。何とか命だけは取り留めたが、その肉体には致命的なダメージが刻まれていた。そんな彼女に甲斐甲斐しく身の回りの世話をする神楽だが・・・。



少し予想外の展開・・・私はてっきり黄泉は死に、そして殺生石が埋め込まれ、冥のように、暫くの間日常の生活に戻るのだと思っていましたが・・・彼女は生きていた。

しかし、「死よりもつらい生の地獄」というものは存在します。なるほど、彼女の絶望を引き出すべく、このような状況を作り出すとは・・・さすが抜かりがない・・・


命を取り留めたものの、その肉体に大きな傷を負ってしまった黄泉。体中の腱と神経が切断され、咽頭部と右目も損傷・・・彼女はもう体を動かす事も、声を上げることも出来なくなっていたのです。

家督も、獅子王も、居場所も、全て失い・・・次は、体の機能までも奪われてしまった・・・これ以上絶望的な状況はないだろうというところまで、追い込んでくれますね。だがここまでしなければ、黄泉のあの狂気の、納得出来るだけの理由付けが出来ないのでしょうね。


ところで、現在の黄泉のこの状況は、漫画「ベルセルク」に登場した蝕直前のグリフィスの境遇にも似ていると思いました。主人公ガッツにとって戦友であり、ライバルであり・・・と一言では表せないほどの特別な関係であったグリフィス。また、彼は傭兵団「鷹の団」を纏める若きカリスマでもありました

しかし、ある事件がきっかけで国王の怒りを買い、拷問部屋に幽閉されてしまった。そこで、彼は想像を絶する拷問を受け、ガッツ達が救出に向かった時には体中の腱を切り取られ、舌を切り取られ、体を動かす事も話す事も出来なくなっていたのです。

かつては、戦場を優雅に駆け巡っていた光輝く存在・・・しかし、今の自分は、体を動かすことさえもままならず、仲間の庇護の元、夢も失い生きる屍となった・・・。

また、何よりかけがえのない存在であったガッツと、対等でいる事が出来くなってしまった事も、彼を絶望の淵へ追いやる大きな要因となりました


そして、大きな絶望に飲み込まれた時、「蝕」が始まり・・・グリフィスは仲間達を魔物達に生贄として捧げると、受肉し人外と成り果てたのです。


こうして改めて確認してみると、黄泉との共通性は驚くほど多いですね。今回の最後に、黄泉にも大きな絶望が訪れ、そしていよいよ殺生石がはめこまれてしまった

しかし、気になったのはそうなる直前の神楽とのシーン・・・。神楽はお手洗いに行くと話し席を立つわけですが、実際には大きな感情の波が襲いいたたまれずに、部屋を飛び出したわけです。

黄泉はそんな彼女の心の動きを理解し、涙を流すのですが・・・最初は、このシーンを見た時に、何が起こったのかいまいち理解出来なかった・・・。

だが後で改めて、そのシーンを反芻してみた時に、神楽の心情、そしてなぜ黄泉に絶望が襲ったのかという、その心の作用を理解することが出来たのです


あの時神楽は、仲間達が黄泉を疑っていると話しました。しかしそれでも「自分は信じたい」と伝えたのですが、そんな言葉とは裏腹に彼女の心は大きく揺れていたのです

もちろん、黄泉を信じていないわけではありません。ただ、多くの出来事が矢継ぎ早に襲ってきたこの状況で、平静でいられるほど神楽は強くなかった・・・。

しかしながら、黄泉がこのようになってしまって、自分がしっかりしなければならないという強い意志とのせめぎ合い・・・


黄泉は、そんな神楽の心の作用を見抜いていました。ただこの時、同時に強い罪の意識が彼女を支配したのでしょう。

なぜか言えば、「冥を殺す時に、憎しみに支配されていなかったのか?」と問われれ場合、確かにあの場面では、「全てを奪われた事への憎悪の念」が関わっていたことを、否定出来ないものがあったからなのです。


にも関わらずその華奢な身に、黄泉の苦しみさえも背負おうとし、信じてくれる愛しい者が目の前にいる・・・。携帯電話の画面に連なる「神楽ごめんね」の文字は、黄泉の心より吐き出された、懺悔の言葉であったと言えるでしょうね

また、かつては守るべき対象だった神楽に対し、今は何もしてやる事の出来ない自身の不甲斐なさといった部分も、最後の大いなる絶望へと繋がった理由として挙げられると思います。

そうした黄泉の心の動きというのは結局、「神楽に対する憎悪」の発露へと導かれ、三途河に殺生石を埋め込まれる結果となってしまったのですから・・・


すっかり長くなってしまいました。今回は、この作品において、とても重要な回です。

黄泉がなぜああなってしまったかと言う理由を描く場面として、視聴者が納得出来るだけのものを示さなくては、ならなかったですからね

私は、とても満足しています。神楽と黄泉に大いに共感出来たし、心配だった心情描写もしっかりしていたと思いました。

黄泉にとって、この世でもっとも愛しい者が一転、この世でもっとも憎い者へと変わったわけですが、そうした心の作用も理解出来るものです。それだけに、この二人の対決はあまりにも悲しい・・・

ともかく、後はその悲しい戦いを見守るだけ。「愛するものを、愛を信じて殺せるか」・・・今となってはこの言葉が重く響く・・・次回にも期待!

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