(アニメ感想) 蟲師 第14話 「籠のなか」

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竹林で体を休めているギンコ。そこへ、一人の男が声をかけてきます。何でも、竹林からどうしても出られなくて村まで一緒に連れて行って欲しいと言う。男の名は「キスケ」、彼はもう3年もの間ここから出られずに人を探していたのだと話します。ギンコは彼を連れて里へ向かいますが、どうしてもこの竹林から抜け出すことが出来ません。歩いていくうちに方向がずれて一周して元の場所に戻ってしまうのです。話しをよく聞くと彼はもうここに住みついており妻と子も一緒だと話します。と、そこへ現れたキスケの妻セツとその子供。家に来るか?と言うキスケの誘いを断り、一人で竹林の脱出を試みるギンコ。すると、今度はいとも簡単に竹林から抜け出すことに成功。ギンコはそのまま里に向かいます・・・。村で二人の老婆が竹林から出てきたギンコを見て何やらコソコソと話しています。「何か?」と声をかけたギンコに老婆は竹林にいた男の話し、そして彼が化け物にとらわれていること、白い竹のことを話します。再び、竹林に戻りキスケに会ったギンコは彼に白い竹の事を尋ねるのでした。

キスケの案内で白い竹を目の前にするギンコ。白い竹、「間借り竹」と言います。そして、キスケはこの竹林で起こったことの全てをギンコに話すのでした・・・。

抜け出したくても抜け出せない竹林。前回の「一夜橋」と少し状況は似ていますね。あの話しの後にこれを持ってきたところに何か意味があるのかと考えてしまいますが・・・。前回のゼンはハナの幻影に縛られていたとは言え、新しい世界に踏み出そうと思えばいつでも出来た。今回は抜けしたくても抜け出せない。そう目に見えない何かが自分を縛っていると言う意味では同じかもしれませんが、ゼンとキスケ、どこか持っている生命力の強さの違いみたいなものを感じてしまうのです。前向きに生きようとする思いの差なのでしょうか?ところで今回のハナは蟲と人との間の子。蟲と人の間に子供が生まれるというのは初耳でした。白い竹にすがりつく彼女の母と言うのが何ともエロティックな描写に見えましたね。

間借り竹から出る水を飲んで生きているセツとその娘。しかし、この水が竹林から抜け出せない原因だとギンコはキスケに話します。その話しを聞いていたセツは、内心は里に帰りたがっているキスケの想いに気づき白い竹を切ってしまいます。白い竹はセツにとって親も同然の存在でアリ、それの体の一部である。本来は、彼女の手では切れないものなのですが、彼女の夫の望みを叶えてあげたいと言う深い愛の為せる技なのか・・・。そして、キスケは子供を連れて里におりることが出来ました。しかし、妹の家を訪ねた彼を待っていたのはあまりにもむごい現実だったのでした・・・。

今回も感想を書いててひどく疲れました。結局変わることが許されず、変わろうとすれば破滅が待っている。ただ、セツが竹を切るシーン。親殺しの象徴的場面として描かれているように見えましたが、これに関しては、私はちょっと前向きに考えています。あのシーンを「親からの真の意味での自立」という象徴的シーンであると考えるならば、最後の生まれ変わりとも繋がっていくのではないかなと。新しい自分に生まれ変わり、そして新たに生きていく。でも、良く考えたら結局白い竹の支配から逃れられないのなら同じことじゃないか?でも、きっと何かが変わったのだと信じたいですね。そして、それをもたらしたのは外からの変革、ギンコその人だったと言うのは、何とも蟲師らしいオチだったと思います。

MUSHI06020600

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