K-1 WGP 2009 決勝大会感想 恐ろしい・・・あの男は我々の想像以上に進化していた!

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<ポッドキャストラジオ・K-1 WORLD GP 2009 FINAL 大胆予想!!>



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<K-1 WORLD GP 2009 準々決勝戦第1試合:K-1ルール/3分3R延長1R>

●ルスラン・カラエフ(ロシア/フリー) VS バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム)

試合結果・・・バダ・ハリの1RKO勝ち

かつては新世代のスター候補として、将来の期待されていた二人。恐らく同じ高みを目指すライバルとして互いに意識するところだったとは思うが、現在の二人の位置は大きく違っている。

アーツやセフォー等往年の名選手をなぎ倒し、さらには裏チャンピオンと言われたシュルトすらも食い、今年のトーナメント優勝候補筆頭として多くのファンから期待されるバダ・ハリ。

一方で、最近はすっかり負け戦が続き、かつての輝きを取り戻さんとするのはカラエフ。優勝を見据えているバダ・ハリにとって、ここは難なく突破しておかなければならないところだが、カラエフにとっては先の試合よりもまずこの大物を全力で仕留める事だけに全てを注ぎ込むつもりなのだろう。

試合開始・・・ルスランのプランはおそらくシンプルだ。前回の対戦の時のように思いっきり飛び込んで、近距離での打ち合いでねじ伏せること。これは自分の方がバダ・ハリよりもスピードがあると自信を持っているからこそ実行出来るプランなのだろう。

果たして、そのような試合展開となった・・・。いきなり飛び込み、接近戦を仕掛けるカラエフここまではプラン通りだった。パンチの回転数で上回る自信があり、なおかつ打たれ弱いバダ・ハリなら少しでもいいパンチがヒットするとグラつくだろうから、それをきっかけにラッシュを叩き込めればいい・・・そんな戦い方だった。しかし・・・。

私は、このような接近戦の打ち合いが、「当たったもの勝ちの運勝負」などとは全く思わない。ほんの一瞬の攻防にこそ、技術の差が生じるものなのだ。バダ・ハリの方が繰り出すパンチの正確性で上回った、そしてディフェンスの技術においても  そうとてもシンプルな答え・・・バダ・ハリの方がルフラン・カラエフより強かったのだ。

あっという間のKO劇!バダ・ハリは想像以上に強くなっていた。


●アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデン・グローリー) VS エヴェルトン・テイシェイラ(ブラジル/極真会館)

試合結果・・・アリスター・オーフレイムの1RKO勝ち

テイシェイラは、とにかくローキックを当てる事で活路を見出そうとしていたようだ。アリスターに接近させず、出来るだけ離れた距離で戦いたい。これもまたシンプルなプラン。

私は試合前の予想で、アリスターのあの太い二の腕から繰り出されるパンチが脅威だが、それ以上に恐ろしいのは膝だと記述した。だから、テイシェイラがどれだけ膝の対策を行ってきているかに注目していたのだが・・・。

試合開始直後、テイシェイラはいいローキックを打っていたと思う。カウンターのミドルも良かったし、相手を懐に潜らせないよう積んできた練習の成果は出ていたのだろう。

ところが・・・その瞬間は不意に訪れた。ローを受けつつも、相手へと接近するタイミングを図るアリスター。そして一瞬の隙を突いて、テンカオ気味の左の膝、続けざまに相手を掴んで突き上げた左がまともにテイシェイラの顔面へと突き刺さった。

そのまま前のめりに倒れこむテイシェイラ・・・ピクリとも動かない。あまりにもあっけない決着だった。やはり、恐れていた膝が炸裂した。テイシェイラの膝対策は万全だったのか?

何にせよ、アリスターの破壊力を見せ付けるには十分な試合となった・・・。


●ジェロム・レ・バンナ(フランス/Le Banner X tream Team) VS セーム・シュルト(オランダ/正道会館)

試合結果・・・セーム・シュルトの1RKO勝ち

昔からK-1を見ているファンの多くは、バンナに対しては特別な感情を抱いている。ここ数年、若いファイターの台頭を許し、トーナメントにおいても結果を残していないバンナの姿を見るのはあまりにもつらい。

黄金の左は今やさび付き、かつての輝きは見る影もない・・・それでも、バンナという男には夢を託したくなる。本当に不思議な男だ。

しかし、そんなセンチメンタリズムを打ち砕いてしまうのがセーム・シュルトという男。実際、そんな試合になった。

バンナの戦い方はやはりいつもと変わらなかった。とにかく、早い段階でパンチをまとめKOで倒す・・・それしか考えていなかったのだろう。

だが、シュルトも自身のウィークポイントは十分に分かっているはず。決して、ミスを犯さないようにうまく距離を取っていた。相変わらず、前蹴りとミドルがやらしい。

そういえば、サウスポー相手に右のミドルを打つのはセオリーだった。最初のバンナのダウンはシュルトのサウスポー対策が嵌った瞬間だったに違いない。

二度目のダウンも、前蹴りが見事にバンナのレバーを捉えたのだろう。燃え尽きる前に負けを喫してしまったバンナには、もはや失望さえ沸かなかった。

力の衰えが顕著なかつてのスター選手を見るのが、ただ悲しく切ない・・・そのリングにはK-1の現実があった。


●エロール・ジマーマン(キュラソー島/ゴールデングローリージム) VS レミー・ボンヤスキー(オランダ/チーム・ボンヤスキー)

試合結果・・・レミー・ボンヤスキーの判定勝ち

この二人の試合は想像していたような展開になった。アグレッシブに攻めるジマーマンと、ポイントを抑えた攻撃で試合をコントロールしていくボンヤスキー。

そして、早くも1ラウンドでこの勝負を決定付けてしまう瞬間が訪れる。飛び込んできたジマーマンに合わせて放ったボンヤスキーのカウンター!これがまともにヒットし、ジマーマンはダウン。

すぐに立ち上がったジマーマンだったが、崩すのが難しいボンヤスキー相手に早いラウンドでダウンを喫してしまったのは痛かった。また、ボンヤスキーにとってはこれで精神的に随分と楽になったことだろう。

ジマーマンがここから攻撃的に出るしかなくなったのに対し、ボンヤスキーはただガードを固めてカウンターを狙えばいい。元々、ジマーマンのような選手は得意としているし、ボンヤスキーが簡単にミスを犯すとは思えなかった。

2R以降のジマーマンは開き直ったか、とてもいい戦いを見せていたと思う。パンチ攻撃に偏重せず、しっかりと蹴りのコンビネーションも見せていた。実際、ローキックはボンヤスキーも相当効いていたようだった。

だが結局最後まで、ボンヤスキーのガードは崩せず、初回のダウンが響き、ジマーマンは判定負け。それでも、ボンヤスキーに傷を負わせ、結果的には次に戦う同じチームメイトのシュルトを援護射撃したのだから大したものだろう。


<K-1 WORLD GP 2009 準決勝戦第1試合:K-1ルール/3分3R延長1R>

●バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム) VS アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデン・グローリー)

試合結果・・・バダ・ハリの1RKO勝ち

前の試合で強烈なインパクトを残した二人。さらに大晦日の因縁を考えれば、この試合の結果がどれほど大きな意味を持つかは自明である。

怖い怖いアリスター・・・相手を粉々に破壊してしまうようなそんなパワーに満ち溢れている。一方の、バダ・ハリは新世代の旗手として期待されている役割を自覚し、また大晦日のリベンジに大いに燃えていたことだろう。この試合は、絶対にKOで決着する・・・そんな予感に試合前の興奮度は半端じゃなかった。

バダ・ハリの一番の武器はスピードだ。現在のヘビー級で彼ほどのスピードを持った選手を見たことはない。加えてあのリーチの長さ・・・勢いに乗った時のバダ・ハリには手がつけられないものがある。

だから、大晦日の試合でそのスピードが全く生かせずに、アリスターの前に屈したバダ・ハリには大きく失望したものだった。しかし、本来の彼の力を出せれば、きっと勝てない相手ではないはず・・・このトーナメントが始まる前、私はそう確信していた。

ところが、準々決勝の試合・・・アリスターはテイシェイラを難なく粉砕!これまでKO負けのないテイシェイラをいとも簡単に沈めたその強さに鳥肌が立つと同時に、先ほどの考えは改めざるを得ないという考えに至ってしまったのだ。

ゴング開始直後、しばしのにらみ合い・・・だがその均衡を破ったのはバダ・ハリだった。前回のKO負けのイメージもかあるから、1ラウンドのバダ・ハリはかなり慎重になるに違いないと考えていた。しかし、そこにはいつもの攻撃的なバダ・ハリの姿があった。

とにかく、攻撃のテンポがいい。そして攻撃を繰り出す時は、必ずコンビネーションで攻める。恐らくは手数を止めずにスピードで畳み掛けアリスターを圧倒する作戦を取ったのだろう。実際、アリスターはバダのスピードについていけずに攻撃のきっかけが掴めないでいた。攻撃こそ最大の防御とは良く言ったものである。

こうなるとアリスターはなす術がない。K-1という競技においての二人の技術差は明らかで、アリスターにとってはこれまで体験したことのない世界を見せ付けられたかっこうだろう。

二度目のダウンの瞬間の観客のボルテージといったら凄かった。新世代のスターが外敵りK-1を守ったのだ!!ここに一つのドラマが完結した・・・。


●セーム・シュルト(オランダ/正道会館) VS レミー・ボンヤスキー(オランダ/チーム・ボンヤスキー)

試合結果・・・セーム・シュルトの1RKO勝ち

戦う前からすでに決着の見えていた試合かもしれない・・・。そういえば、どの選手だったか忘れたが「シュルトと戦う時は体調が万全の状態にもっていくことが重要」みたいなニュアンスの話しをしていた事を覚えている。

実際、ボンヤスキーはジマーマン戦でローキックのダメージがあった。得意のフックワークが使えないというのは、シュルト相手にはあまりにも大きなハンディとなる。

しかし、そんな状態でボンヤスキーはあれだけのパフォーマンスを見せたのだから、良くやったと褒めるべきなのかもしれない。最初にダウンを奪われたのはシュルト。

飛び込んでのボンヤスキーの左フック!これは、シュルト対策としてボンヤスキーが準備していた必殺パンチだったのだろう。もはや、シュルトの弱点は多くの選手達によって研究し尽くされている。

そして、ボンヤスキーは見事にそれを実践できた。問題はその後・・・ダウンを奪われてもシュルトには大したダメージがないように見えたし、また随分と落ち着き払っていた印象だ。

一方、ボンヤスキーはダウンを奪ったことで一気に試合を終わらせようとかなり焦っていたように思う。ローキックのダメージもあり、試合を長引かせれば不利であると考えていたのだろう。

その分、随分と攻撃が雑になっていた。シュルトへの顔面への意識が強く、パンチ偏重となり、しかも飛び上がってパンチを打つ動作を見せ、これではパンチも当たりにくいだろうし、仮に当たったとしてもあまり利かないだろう。

逆に、ディフェンスが甘くなったところに、シュルトは冷静に左のミドルのカウンターを合わせ、ボンヤスキーの手数が少なくなると一転、今度は一気に攻勢を仕掛けて言った。

ボンヤスキーは不用意にミドルをもらい続けたのは痛かった。1ラウンド中盤からボディがかなり効いているようだったし、これによってかなり気力が削がれたのだろう、コーナーに詰まる場面が多くなる。

ボンヤスキーがコーナーやロープに詰められるシーンは、過去のシュルトとの対戦で何度も見られたが、そこから脱する対策は十分に行ってきたのだろうか?少々疑問だ。

何にせよ、弱気になったボンヤスキーに勝ち目はなかった。結局は、2度のダウンを奪われてのKO負け。シュルトの冷静さと圧倒的破壊力が目立った試合となった・・・。


<K-1 WORLD GP 2009 トーナメント決勝戦:K-1ルール/3分3R延長2R>

●バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム) VS セーム・シュルト(オランダ/正道会館)

因縁の対決を製し、勝ち上がってきたバダ・ハリ。一方、このトーナメントではまさに鬼神のごとき強さを見せたシュルト。

今大会の主役は間違いなくバダ・ハリだろう。主催者も世代交代をテーマとして挙げ、バダ・ハリが新世代の王者として戴冠することを期待していたに違いない。

実際その流れはきていたと思う。何せバダ・ハリは「持っている男」だ。最後のK-1の壁であるシュルトを倒して、彼のドラマは完結する・・・そんな夢を多くのファンが見ていたに違いない。

しかし、シュルトという男を侮ってはいけない。バンナ戦でも述べたが、ある種のセンチメンタリズムや幻想といったものを粉々に打ち砕いてしまう究極のKY男なのである。

結果的に、バダ・ハリは負けた・・・完敗だった。ハリのシュルト対策は、前回の対戦でやったことをそのまま実践すること・・・それだったに違いない。もはや、彼のウィークポイントは暴かれてしまっているのだ。

ところが、シュルト攻略が進んだと同時に、シュルト自身もその攻略を「攻略」する事で大きく進化していた。ハリのスピードにも反応していたし、また彼のディフェンスの穴を突く事も怠らなかった。

現時点のハリの実力では、あの戦い方より他になかったし、それに対応されてしまったのならもう勝つ術はなかった。

なるほど、シュルトとはまさにK-1のリアリズムを体現する男である。バダ・ハリの夢は見事に打ち砕かれた・・・だが、面白い!これこそがK-1なのだ!!


<雑感・来年のK-1は誰を中心に回っていくのか?>


いやあ~久しぶりにK-1を見て満足出来ました。やはりK-1は面白い!そう再認識させられましたね。

とにかく、K-1の面白さというものが凝縮された大会だったと思う。ド派手なKO、個々の選手のドラマ、そして最後は強者が全てを掻っ攫っていくというリングの掟・・・。

たった一日で多くの要素を楽しむことが出来るところがワンディトーナメントの醍醐味でございましょう。これほど、充実したトーナメントはここ最近にはなかったものですね。

しかし、シュルトの優勝によってやはり来年のテーマは「シュルト打倒」が掲げられるのでしょうかね? 毎年優勝する度に進化しているように見えるのが実に恐ろしい。

それこそ今の彼は、誰も到達していない位置にまで来ているのかもしれません。それを追いかけるのが、バダ・ハリであり、ボンヤスキーであり、ジマーマンであるのでしょうが・・・ただ彼らの実力ではまだ足りないですよね。

他にシュルトを倒せる選手は思い当たらないし、これからシュルトの対戦相手には苦慮しそうですな。となると、来年もK-1の中心になるのはバダ・ハリでしょう。

彼と戦っていない選手もいるし、ハリがらみで黄金カードはまだまだ組めそうです。ただ、その一方でハリの対抗馬となる若手選手の育成も目指して欲しいものです。

アーツのライバルとしてホーストやベルナルドがいたように、ハリのライバルとなる選手・・・本当は、ルスラン・カラエフにもっと頑張ってもらいたいのですが・・・やはりここはダニエル・ギタに期待ですかね。

うん、何にせよ、来年のK-1も実に楽しみだ!!


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