(アニメ感想) 蟲師 第15話 「春と嘯く」

蟲師 其ノ壱




冬・・・真っ白な雪に覆われる山の中、木は緑に包まれ、花は咲き誇り、蝶が舞うと言う不思議な一帯が存在する・・・。ギンコは、旅の途中降りしきる雪に困り、山中にある一軒家を訪れます。その家で一夜を過ごしたギンコは次の日、木の上に登って何やら蟲らしきものを捕まえようとしている少年、ミハルを見かけます。ミハルはギンコが昨晩、宿を借りた家の住人。彼の姉は三年前「アレ」が見えるようになってから、ミハルの行動がおかしくなり始めたと言います。あの冬、山に入ったっきり戻ってこなかったミハル。ところが、次の春ひょっこり帰ってきたかと思うと、それ以来何かが見えると言って夢中で追い回すようになり、冬の食べ物が底をつく頃になるとふいと姿を消すようになった・・・。そして、晩には里の外れで倒れていてそのまま春になるまでコンコンと眠り続けるのでした。それは「春まがいかもしれない」ギンコは言います。木に咲く花のような形をしたウソブキと言う蟲、これは特殊な匂いを出して冬眠中の動物や植物の活動を促すのだと言います。そして、おびき出した動物の生気を吸い吸われた生き物は春まで眠り続ける・・・。

ギンコによる蟲講座が始まりましたか。いつまでいられるの?と訊ねるスズに取り敢えずこの辺の蟲を一通り覚えるまでと答えるギンコ。そうですね、ギンコは蟲を引き寄せる体質故一所には留まれないのでしたね。いられるだけいればいいとスズと話すスズはなんだか楽しそう。ギンコに惹かれていっているのかもしれませんね。そして、時が経ちギンコさんから呼び捨てのギンコに変わった頃(笑)ミハルに異変が・・・。また、例の如く山で倒れていたところをギンコが見つけそのまま眠り込んでしまったのです。春になるまで付き合ってやりたいがもう行かねばと言うギンコに、ミハルが目覚めたら寂しがると話すスズ。やはり、ギンコに惚れたようです。なんだか、悲しい結末の予感が・・・。

「また顔を見に来る」と言う言葉を残してスズの元を去るギンコ・・・。そして春が過ぎ、冬の訪れと共にギンコは再びこの地に戻りスズの元へ・・・。ところが、ミハルが一年が過ぎてもまだ眠ったまま、ギンコはミハルが行っていたと言う場所を探しに山へと向かいます、目覚めるための足りない何かを見つけるために・・・。そして、甘い匂いに誘われるままに辿りついた先に広がっていたのは信じられない光景。一面銀世界の一角に現れた春の園。木は緑に覆われ、花は咲き乱れ、蝶が舞う天国のような場所。ギンコは早速ウソブキを探しますが、手かがりがなかなか見つかりません。そうしているうちに次第に体温が下がり始め意識も遠のいていきます・・・そんな薄れ行く意識の中で握り締めた一匹の蝶それは・・・。

眠り続けた、ギンコの側で見守るスズ。「ギンコのバカ!」ってまるで恋人に吐くセリフですね。しかし、彼が眠っている間は蟲を引き寄せなかったのでしょうか?まあ、冬眠についたギンコは仮死状態に近かったから彼の能力も眠っていたのかもしれませんね。ウソブキが蛹になり羽化すると春まがい発生の合図となりまた獲物をおびき寄せると言うことですか。「奴らは決して友人じゃない、ただの奇妙な隣人」だはギンコの言葉。これは名言かも。ただ、現象を及ぼすだけで人には利にもなり害にもなる。自然と人との関わり方と似ているのかもしれません。ただ、自然のサイクルが存在しているにも関わらず、またここにそれと少し似てはいるが少し異質な蟲と言う概念を取り入れた意味とは何なのでしょうか?平気で自然を破壊し短期間でそのバランスを崩してしまう人間への物言わぬメッセージ?何かちょっと違う気がしますね。これから見続けていっても簡単に答えの出せるものではないような気がします。

さて、結局スズにさよならを言わないでこの地を去るギンコ。「姉ちゃんが寂しがる」とミハル。スズと同じセリフを・・・素直に自分の気持ちを表現できないこのもどかしさ、でも時にはそれでも言葉以上に伝わるものがあります。またここにくるのかと言うミハルの問いに「さあな、出来れば冬じゃない時に」と答えるギンコですが、私はもう二度とギンコはここを訪れないような気がします。最後「冬は人も弱るから」と言う言葉どういう意味なのかは分かりませんが(そのままの意味かも)、何となくもうスズ達とは会わない気がしました。それも一つの愛の形どす~byシズル。

mushi06021200

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