(アニメ感想) 蟲師 第16話 「暁の蛇」




蟲師(1~6巻セット)




前回のお話しと今回のお話し、共通点があるようでテーマの方向性は全く正反対であると言う感じがします。このアニメはスタッフが意図して似たようなテーマのお話しを連続して持ってくると言う特徴がありますね。二つを見比べてその比較を楽しむようにということでしょうか?なかなか、粋なことをしてくれるスタッフです。さてそれでは、感想です。春・・・桜の花が咲き乱れ、心地の良い日差しに包まれる優しい季節・・・ギンコは旅の途中で一人の少年と出会います。カジと言う名のその少年の母は、去年の春辺りから少しずつ物事を忘れていくようになると言う謎の症状に侵されているのでした。夜も眠ることがなくなったと言う母を助けたいと願うカジの頼みを引き受け、母さよの事を調べるギンコですが・・・。

記憶が少しずつ蝕まれていく・・・物の名前、習慣、思い出、家族まで・・・そして何れは全ての事を忘れしまい赤子のようになってしまうのでしょうか?これはつてつもない恐怖です。何か目に見えないものに侵されていく恐怖、そのうち全てを忘れればそんな恐怖すら感じなくなってしまうのでしょうけどね。ここまで来て、なんか悲劇的な結末しか用意されていないようなそんな気がしてきました・・・。

母さよの記憶喪失の原因は「影魂」と言う蟲のせいであると言うことがギンコの調査により判明。人の脳に入り少しずつ記憶を喰っていくと言う影魂ですが、宿主が毎日している事、見ている事、考えている事には手をつけないとギンコは話します。それを聞いたサヨは帰ってこない夫を探す旅に出ることを決意。息子と共に旅立つのでした・・・。

木陰で居眠りしていただけで蟲に寄生される・・・この世界では蟲があふれ生き物に多くの影響を及ぼしているのでしょうか?なぜ?自然の営みが存在している中でなぜ蟲が必要なのだろう?と考えてしまいます。例えば前回のお話し、冬だと言うのに春が存在する一角・・・自然の流れに逆行し一部の生物に影響を与えた蟲。これは、人と同様蟲も自然にとって害悪となる存在であることにはならないのでしょうかね?

さて、今回のお話し、二人の母子の突きつけられた厳しい現実。「つらい過去なら忘れてしまった方がいい」そんな心情に同調してか最後、蟲が彼女の記憶で最も大事なものを喰ってしまったと言うのはなんとも切ない話しでした。しかし、最後彼女が笑顔で幸せそうに働いているのを見るときっとその方が良かったのだろうなと思います。しかし、それでも名残として夫の膳を用意すると言うシーンはやはり切なかった。ところで、蟲が食ったと言う彼女の記憶はどこかで生き続けるのでしょうか?今回の話しで改めて蟲の存在について考えさせられました。

mushi06022000

0 Comments

Post a comment