(アニメ感想) Fate/Zero 第11話 「聖杯問答」
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切嗣が留守の折、彼らの拠点にライダーが乗り込んできた。
正面から堂々とやってきたライダーに、警戒するセイバー。
だがライダーは、王と呼ばれる者同士、一献交えようと申し出る。
その場にアーチャーも現れ、王の名を冠する3人の英霊たちは酒を酌み交わしながら
己の王道を語る。

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今回は派手な戦闘シーンはあまりなかったけど、なかなかに味わいのあるいい回だったと思います。なるほど凡人達よりもかけ離れた存在である英雄達の問答・・・そこには多分に人間臭い要素も含まれていましたが、やはり上級な語らいといった趣があり実に興味深かったですね。
毎度のことですが、ライダーの存在感が際立っておりました。彼の空気を読まない豪胆な振る舞いは、一見愚かにも見えるのですけど周囲を巻き込み、不思議と相手の本質へと踏み込んでいくのだからやはり只者ではありません。
さて、今回の聖杯問答ではライダー、セイバー、アーチャーこの三人の「王のあるべき姿」についてのスタンスが読み取れたわけですが、なるほどこのエピソード見る限りやはり彼女こそがこの物語の主人公にふさわしい存在であると私は確信いたしました。
ここまでの視聴で強く感じていることはとにかく切嗣という男は感情移入しづらい人間であるということなんです。時折、人間らしい弱さを見せる時もあるけれど、普段は極めてドライで本音を見せない男であります。かと思えば随分と純粋な理想を語ったりとまるで掴みづらいのですよね。
そのためか、未熟ではあるが純真な人間性が顕在化してきたウェイバーや、その未完成な青年の成長を促す存在として父性を感じさせるライダーとのコンビは、どこか安心出来る存在で彼らの方が余程主人公らしく映ったのです。
しかしながら、ライダーはすでに完成された存在です。実際今回の英雄達の宴において、ライダーにセイバーは痛いところを突かれた時にまともな反論が出来ず、この討論においてはライダーに分があるように思えました。
ではライダーの目指すべきものが正しくて、セイバーが間違っているのか?と問われるとそうとは言えないでしょう。そもそも、それぞれの信念に正しいも間違っているもなく、あくまでもそれは個人のの価値観であるわけです。
つまりあの場においては、圧倒的にライダーの話す言葉には説得力があった・・・それだけのことなのです。ではなぜセイバーにはそれがなかったのかと言えば、一言で言うならば彼女には迷いがあるからなのでしょう。
それ故、その信念を貫けないという後ろめたさがあった・・・。しかしその揺らぎは実に人間的であり、その迷いを克服するという意味において、物語の主人公にふさわしい存在だと思いました。だって物語とは主人公の成長を描くストーリーなのですから。
おそらく、セイバーと切嗣は似た者同士なのでしょう。迷いや揺らぎを抱え、自己同一性を獲得できないまま彷徨う流浪人であります。セイバーが切嗣に対して微妙な態度を取るのも同族嫌悪と言えるかもしれません。
何かそんな風に考えると、切嗣の本質も少し見えてきた気がします。考えれば考えるほどに深い、味のある良い回でございました。
「この中に1人、妹がいる!」アニメ化が決定!・・・「ピッコロのらじお♪」は12月14日(水) 夜11時より放送予定】
12月14日(水)夜11時から放送の「ピッコロのらじお♪」は、秋の新作アニメをレビューしていきますよ~。fate/zeroやペルソナ4、たまゆら~hitotose~ 、灼眼のシャナIII、ガンダムAGEなど。
掲示板も設置しますので気軽にご参加ください。聞き方等、詳しくは放送日当日、当ブログのトップページを御覧ください。
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さて、今回の聖杯問答ではライダー、セイバー、アーチャーこの三人の「王のあるべき姿」についてのスタンスが読み取れたわけですが、なるほどこのエピソード見る限りやはり彼女こそがこの物語の主人公にふさわしい存在であると私は確信いたしました。
ここまでの視聴で強く感じていることはとにかく切嗣という男は感情移入しづらい人間であるということなんです。時折、人間らしい弱さを見せる時もあるけれど、普段は極めてドライで本音を見せない男であります。かと思えば随分と純粋な理想を語ったりとまるで掴みづらいのですよね。
そのためか、未熟ではあるが純真な人間性が顕在化してきたウェイバーや、その未完成な青年の成長を促す存在として父性を感じさせるライダーとのコンビは、どこか安心出来る存在で彼らの方が余程主人公らしく映ったのです。
しかしながら、ライダーはすでに完成された存在です。実際今回の英雄達の宴において、ライダーにセイバーは痛いところを突かれた時にまともな反論が出来ず、この討論においてはライダーに分があるように思えました。
ではライダーの目指すべきものが正しくて、セイバーが間違っているのか?と問われるとそうとは言えないでしょう。そもそも、それぞれの信念に正しいも間違っているもなく、あくまでもそれは個人のの価値観であるわけです。
つまりあの場においては、圧倒的にライダーの話す言葉には説得力があった・・・それだけのことなのです。ではなぜセイバーにはそれがなかったのかと言えば、一言で言うならば彼女には迷いがあるからなのでしょう。
それ故、その信念を貫けないという後ろめたさがあった・・・。しかしその揺らぎは実に人間的であり、その迷いを克服するという意味において、物語の主人公にふさわしい存在だと思いました。だって物語とは主人公の成長を描くストーリーなのですから。
おそらく、セイバーと切嗣は似た者同士なのでしょう。迷いや揺らぎを抱え、自己同一性を獲得できないまま彷徨う流浪人であります。セイバーが切嗣に対して微妙な態度を取るのも同族嫌悪と言えるかもしれません。
何かそんな風に考えると、切嗣の本質も少し見えてきた気がします。考えれば考えるほどに深い、味のある良い回でございました。
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