（アニメ感想） 中二病でも恋がしたい！ 第7話 「追憶の・・・楽園喪失（パラダイス・ロスト）」

一話か二話の感想で、私は「中二病」とは傍から見て奇行と映っても当人からすると「退屈な日常をよりドラマチックに演出する魔法みたいなもの」だと書きました。日常とは同じことの繰り返しでありますから、退屈でそして時には苦しいものであります。

誰だってそんな日常には辟易していて、今にこの現実を揺るがすような大きな出来事を期待するものなのです。ところがそんなフアンタジーみたいなことが現実に起こるはずもなく、やがて折り合いをつけて人は「日常へと帰っていく」のでしょう。


しかし肉体的に精神的に大人への階段を上りつつある中二という時期は、社会や現実を自覚しながらもどこかそれを認めたくないというある種の現実逃避が働くことがあるのです。その一つの形が「中二病」。

六花のケースもやはりそれと似ていますね。父親の死は当時の彼女にはあまりにも受け入れがたい現実であった。そんな彼女に常に立ちはだかった姉は「社会の象徴」であり、現実と空想の境界線より六花を現実へ引き戻そうとするもっとも恐れる人物であったに違いありません。

こうして、六花の中では「姉越え」が一つのテーマになっているようですが、姉を打ち倒したところで彼女に得るものがあるのかは疑問です。ただ今回で勇太の役目がはっきりしましたね。それは彼が六花を日常に帰すべきだということです。

それも、六花の姉のような荒療治ではダメ。元中二病患者である勇太にしか出来ないことがある・・・まああせらず急がずというところですかね。

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