(アニメ感想) ローゼンメイデン 第6話 「下弦の月まで」

過去の世界が素晴らしいものになっても自分のいる世界は何も変わらない。ならジュンのやることは一つだと思うのですけどね。ドールの力を借りるまでもなく自らの力で世界を変えるしかないわけです。

そのための努力も働きかけもない・・・それでドールに依存するというのは少々甘え過ぎな気もします。ドールがいなければ何も変わらないと思い込んでいる時点で、自ら幸せになれる権利を放棄しているようにも映る。

店長は確かに屑なんですけど、彼の私的はかなり的を射ている部分は多いんですよ。この世界はどうしようもなくゴミで、そこの住人も屑ばかりで正常であるはずの自分は常にその理不尽に立たされていると・・・。

しかしながら、ジュンが心の底では見下している店長も仮にこの世界がゴミだとしても、そこでうまく立ち回ってそれなりに生きているんです。理想ばかり高くてもそれが出来ないジュンはそれ以下だと謗られても反論は出来ないでしょうね。

「分かるんだぜそういうの」これも店長の言葉でありますが、なかなか鋭いですね。例え口に出さなくとも他人を見下す姿勢というのは不思議と伝わるものです。そんなことを繰り返している自分の立場がますます肩身の狭いものになっていくのは確実だし、そうやって自分にとって生きにくい世界を構築しているとも言えるんです。ジュンの一番の問題とはそこにあるのでしょうな。


まあその辺りを踏まえると「自分だけのドールを作ってくれ」という中二ジュンの言葉は随分と甘美な響きを含みますね。もしかしてこれは危険な罠なのでは？と勘繰りたくもなりますわ。それこそジュンの作ったドールが実は雪華綺晶だったとか言うオチにならないでしょうか？何か嫌な予感がするんですよ。ジュン君の今の状態は非常に危ういわ・・・。

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